ある霧深い山で鉤爪の男の手がかりらしい1枚のボードを手に入れたヴァン。
そのボードは電子部品で出来ておりそのままでは何が記されているかわからない為
トリノリアという町に腕のいい技術者がいるという噂を聞き街へ向かうことになった。
調べるとこの街からバスが出ているということで3人はバスが来る時間まで
それぞれすごす事に。
ヴァンはバス停の近くに備え付けられているベンチへ座り立体パズルをカチャカチャと弄っている。
ウェンディはバスの出発までの時間を確認すると日用品を買ってくるといって
街へ戻っていった。
この街からヴァンについていく事にしたジョシュアはヴァンと同じくベンチに座り
まったりとした時間をすごしていた。

 


「いい天気ですねぇ…」
「……」
「やっぱりあの鎧を倒したからですかねー」
「……」
「あ!鎧と言えばヴァンさんの鎧って珍しい種類ですよね。今度…」
「おい。」
「はいっ!なんですかヴァンさん!」
うれしそうに言うジョシュア、しかしヴァンはジョシュアの方を見ようともせず
「お前、ちょっと向こうへ全力疾走して飛べ」
と切り立った崖をさして言うヴァン
「まったまたーその冗談は面白くないですよー」
「いや冗談じゃないぞ…」
「それになぁ…お前本当に付いてくるのか」
さも面倒くさそうに言うヴァン。
「勿論です!闇雲に探すよりもヴァンさん達と一緒に行ったほうが兄さんに会える気がしますから!」
「むぅ……」
あまりにはっきりと真っ直ぐな瞳で言い切られ言葉に詰まるヴァン
ぷいと横を向きカチャカチャと立体パズルをもてあそび始めた。
そのまま会話が途切れてしまい掛ける言葉も無く時だけが流れていく。

 

 

それからどのくらいたったのだろうか、ジョシュアは雲を見るのも飽いて
そっと横目でヴァンの様子を探ると
「……寝てる…」
ベンチの手すりに肘を置きそれに寄りかかりながらスースーと寝息を立てている。
あまりにも無防備な寝顔に自然と惹きつけられる
「ヴァンさんて以外に綺麗な顔してるよなー…」
胸を高鳴らせながらそっと近づくと帽子の隙間から覗く寝顔をまじまじと見つめる。
形のいい眉、通った鼻筋、薄い唇から漏れる吐息。
閉じた瞳から伸びる睫は長く寝息を立てるたびにかすかに上下している。
「ヴァン…さん」
「なんだ?」
「うわわわわわ!」
奇声を上げて飛びのくジョシュア
「ね、寝てたんじゃないんですか?!」
「あんだけじっと見られりゃイヤでも気づく」
「そ、そうですよね。ごめんなさい」
胸の前で手をもじもじと組みしょぼんと俯くジョシュア。
「なんなんだ…」
顔を赤らめ俯くジョシュアの態度に眉間にしわを寄せ不機嫌な顔をするヴァン
「言いたいことがあるならさっさと言え」
その言葉にびくりと顔を上げヴァンを見つめると
「好きなんです!」
「なにが?」
「初めて会ったときからヴァンさんのことが!」
真っ直ぐヴァンを見つめて言い切るジョシュア
「…………」
「どぅぇぇぇぇぇ!なんじゃそりゃーー!!」
いきなりの告白に大きくのけぞるヴァン
「俺はそんな趣味ねえ!」
ベンチから立ち上がりじりじりとジョシュアから遠ざかろうと後ずさりするヴァン
「僕もです!」
きっぱりと言い切ったジョシュア。
「はぁ?」
その言葉にぽかんとした顔をするヴァン
「僕も女の子の方が好きです!でもヴァンさんは別です!」
「俺はお前のことなんて何にも思っていない!っていうか近づくなー!」
後ずさりするヴァンにじりじりと歩み寄りるジョシュア
「ウェンディさんの事が好きだって事はわかっています!でも僕あきらめませんから!」
「あいつは関係ない!ってうお!」
ヴァンさん!という声とともに抱きつくジョシュア。抱きつかれたヴァンはいきなりのことに
バランスを崩し尻餅をついてしまう。
「いっ…!」
「ヴァンさん…」
うっとりとした顔でキスしようと近づいていくジョシュアその顔を手で押し戻そうとするヴァン
「だぁぁぁぁ!寄るな!」
「そんなぁ!」
ヴァンの体を掴もうと手を上下に振るジョシュアだがヴァンの腕の方が長くその手は虚しく空中を
掻くばかりだった。
「何してるんですか?」
そんな時、日用品の買出しからもどったウェンディがびっくりして声を掛ける。
「なんでもない!おら!離れろ!」
ドンとジョシュアを突き飛ばしすばやく立ち上がると
「いくぞ!」
足早にに街道を進み始めた。
「え、ちょっと!」
「もー。自分勝手なんだから!せっかくバス待ってたのに」
ため息一つついてヴァンの後を追いかけようとするウェンディだが
地べたに座り込んでいるジョシュアに手を差し伸べ
「大丈夫ですかジョシュアさん」
「すみません。」
手を貸してもらって立ち上がり服についた土埃を掃う。
「一体なにがあったんですか?」
ヴァンに聞かれないようにジョシュアに問うウェンディ。
ジョシュアはぼりぼりと頭をかきながら
「いやー。ヴァンさんに告白したらフラれてしまいましたー」
あはは。と陽気に笑いながら言うジョシュア。
「はい?」
「でもまだあきらめませんよ!」
そう言ってヴァンの後を追いかけるジョシュア。
「ヴァンさーん。待ってくださーい!」
「ついてくんなー!」
「いやです!」
そんな先を歩く二人の背中を呆然と見つめながら
「いきなりどうなんてんのよ……?」
ウェンディはわけもわからず街道に立ち尽くしていた。


おわり。

 


ヴァン受小説が読みたくてジョシュア×ヴァン小説を書いてみたが
なんか中途半端な話になってしまいました。(泣)
ジョシュアって結構思い込みが激しそうだし。
相手を好きになったりすると相手の都合を考えず突っ走るタイプかと。
友達がいないって所でもあまり相手の都合とか気持ちとか考えたことないのかと思う。
とりあえずこの後突っ走りまくったジョシュアがヴァンを襲うっていうエロ小説書きたいなぁ。
2005/09/11

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

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